どうして「スバラシキ英国園芸ノススメ」なのか

ちょっと読んで 「あんまり面白くないなぁ」 と思った方。
騙されたと思ってしばしお付き合い下さい。

7年間の英国留学中にしたためたメールは300を越えました。
そしてこれが 「尻上がり的」 に面白くなっていくのです。

当初の初々しい苦学生の姿から、徐々に英国に馴染んでいく様子は100%ノンフィクションのリアルストーリー。

「スバラシキ英国園芸ノススメ」の旅はまだ始まったばかりです。

2011年12月28日水曜日

2000年12月15日 「飲み会 in ロンドン」



火曜日は植物園を休んでケンブリッジ大学とオックスフォード大学の試合をロンドン郊外まで見にいってきました。


平日の午後2時にキックオフということで、一体誰を観客として想定しているのか?はやり両大学の学生か?といぶかしく思っていました。


ロンドンのウォタールー駅から乗った電車には学生のみならず働き盛りのおじさん達も結構な数混じっていたりして「お仕事は大丈夫ですか?」と尋ねたくなるほどでした。


イングランドラグビーの聖地トイッケナムへは今回が初めてで、その荘厳さにただ圧倒され感動しました。


両校の選手が手入れの行き届いたグランドに入場し、イングランド国歌が流れたときは日本人でありながらもジーンときてしまいました。


試合そのものは学生の試合なのでインターナショナルレベルには及ばないのですが、独特の雰囲気は大いに楽しめました。


最近は暇があればケンブリッジ大学のグラウンドで試合を見ていましたので、ケンブリッジを応援して盛り上がりました。


試合前にスタジアム横のショップでレプリカジャージを買いました。
ケンブリッジのものを買うのがスジですが、水色と白のストライプであまりカッコ良くないので、紺色で王冠が胸に輝くオックスフォードのジャージを買ってしまったのは御愛嬌です。
これを着てケンブリッジの街を歩くのはやや抵抗がありますが。


銀行時代の同期で仲の良い友人がロンドン支店にいるので、試合のあと折角ロンドンまで来たので会わないか、と声を掛けておいたところ、丁度東京から他の同期が出張できているのでついでに同期会をしようということになりました。


ピカデリー近辺の中華料理店で総勢7名の同期会が開催され、ずうずうしくも参加してきてしまいました。


皆パリッとしたスーツを着ているのですが、僕だけジーパン、フリース、リュックサック、ひげ面の山男風情で少々肩身が狭かったです。


中華料理なぞ食べるのは本当に久し振りで、あまりの美味しさに聞き役に徹しパクパクと食べました。


一人が「ここは結構安いんだよ。大体30~40ポンドでこれだけ出るんだから。」というのを耳にして一気に心拍数が上がりました。


普段40ポンドの食事などしたことがありません。
つい最近あった食別宴のクリスマスパーティーのコースディナーですら18ポンドでしたし。
飲みに行って食べてもせいぜい15ポンド以内でしょうか。


でも冷静に日本円に換算すればざっと7000円くらいですから、日本でちょっと飲みにいって「ハイ、一万円オールで」なんていっていた感覚でいえば安いのでしょうが、この一年半でワタクシの金銭感覚は限りなく英国人に近づいているのだなと感じました。


思えばサラリーマンのころはその辺のこだわりがなさ過ぎでしたので、これは自分にとっては良かったなと思います。


ありきたりの言い方ですが「お金の有難み」とでも言いましょうか。
1ポンド、いえ10ペンスにこだわった今のこの生活がいつか役に立つ日が来るのではないか、などと勝手に思っています。


銀行を辞めて2年経とうというのにこういった場に誘ってくれるというのは本当に有難いとしみじみ思います。


そんな師走の飲み会inロンドンでした。

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