どうして「スバラシキ英国園芸ノススメ」なのか

ちょっと読んで 「あんまり面白くないなぁ」 と思った方。
騙されたと思ってしばしお付き合い下さい。

7年間の英国留学中にしたためたメールは300を越えました。
そしてこれが 「尻上がり的」 に面白くなっていくのです。

当初の初々しい苦学生の姿から、徐々に英国に馴染んでいく様子は100%ノンフィクションのリアルストーリー。

「スバラシキ英国園芸ノススメ」の旅はまだ始まったばかりです。

2014年8月11日月曜日

2003年12月07日 「クリスマス目前」 



9月にキューに引っ越してきて、ロンドンで銀行時代の元上司と元同期と3人で日本風居酒屋で飲んだときの事。

会計を済ませて店を出ようとした際、居酒屋の片隅にいたグループと元同期が親しげに話をしており、ついでに紹介をして貰いました。

それが、この度イラクでテロの犠牲になった奥審議官だったとは、その元同期からのメールで知りました。

元同期は慶大ラグビー部OB、奥さんは早大ラグビー部OBということで知り合いだったようで、僕もラグビーやってたんです、なんて話した気がします。

世の中の何と狭いことか。

それにしても、テロの犠牲になった奥さんの冥福を祈る次第です。

合掌。

現在当地は日の出07:51、日の入15:53と日照時間はザッと8時間ですか。

加えて英国独特の曇りがちな鬱陶しい天気が続き、なんともサエません。

今のところは、毎日植物園内で庭仕事に精を出す毎日で、かなりの「フィットネス」です。

毎晩飲まない日は無いと断言できるのも拘わらず、お蔭様でお腹も出ずに元気です。

週末の内一日は庭仕事のバイトも極力するようにしていますし、更に、来春のロンドンマラソンに申し込みをしたので、それに向けて一日置き位で走っております。
(毎日じゃあないところがなんともお気楽、極楽)

このロンドンマラソンはかなり競争が激しく、出場するには抽選に通らなくてはならず、只今結果待ちです。

折角ロンドンに住んでるのだから、記念に、と。

キューの横にはテームズ川が横たわり、この河畔をワッセワッセと走っています。

キュー・ガーデンも現在は通常16:15閉園のところ、12月は金曜日と土曜日に限って20:00まで開園し、各所クリスマス用にライトアップされた園内を、多くの人達が訪れ、クリスマス気分が徐々に盛り上がってきています。

僕は実は年内に2つの旅を画策しています。

ひとつめは来週2泊3日で、例のケンブリッジのジョンと二人でウィーンに行きます。

これは、デイリーテレグラフという新聞紙上でキャンペーンと称して格安セットを発見し、二人迷わず申し込みました。

なんでもこの時期は「クリスマス・マーケット」というのが開催され楽しいのだそう。

またまた二人の珍道中となること請け合いで、今から楽しみです。

そして、ふたつめは年越しになりますが、12月28日から1月3日までドイツのハンブルグに。

これはクラスメートの女の子の実家がある為で、宿泊費無料!!というので飛びつきました。

他のクラスメートも含め3人での旅ですが、女の子同士好きにさせて、僕はマイペースで初ドイツをタンノーしようという計画。

ウィーン、ハンブルグ共にドイツ語ですので、早速本屋で「ドイツ語教本」を買い込み練習を始めました。

不明な点、そしてチャンと発音が聞きたい場合はそのドイツ人
のクラスメートに聞けばチャンと教えてくれるので、勉強するいい機会です。

以前のフランス語はどうしたって??どうぞ武士の情け、聞かないで下さいまし。

(でも明らかにとっつき易さはフランス語の方が上で、ドイツ語は全てが新しいカンジです)

そんな12月模様です。

添付写真は昨晩撮ったキュー・ガーデンの代名詞的建物「パーム・ハウス」の夜景。

なかなかクリスマスしています。

それでは、また。

2014年8月2日土曜日

2006年11月23日 「タテバヤシ1週間」



15日(土)
大家がフランスに行き不在中の為、朝から居間でラグビーワールドカップを観戦。

オーストラリアVSニュージーランド、特にオーストラリアのレベルの高いディフェンスに感動を覚える。

昼から3年生のオーストラリア人、マルセラの紹介で隣町CHISWICKの邸宅の庭の手入れを始める。

時給ベリーグッドで、思わずにやける。

夜、クラスメートと映画を見に街に繰り出すが、生憎先週上映終了とのことで、そもままパブでビールを飲んで帰宅。

16日(日)
昨日同様居間でラグビー観戦。

週末恒例のパンケーキを作り胸焼けがするほど一人で食う。

自転車をかっ飛ばしロンドン中心地へ。

ピカデリーサーカス、リージェント・ストリート、コベント・ガーデンなど人ごみでごった返すなか、買い物をする。

来週末、2年生のドイツ人クリスティーンが主催するインターナショナル・パーティに持っていく「ちらし寿司」のモトを買うのが主な目的。

ついでにテイクアウェイのにぎり寿司とキリン一番搾りを店内で食す。

ウマイ。

すっかり日本食モードになってしまい、納豆とお刺身用サーモンを買い、晩ゴハンは納豆、刺身、梅干、味噌汁、ご飯と望郷メニュー。

就寝までの間は明日の針葉樹分類テストに備え激勉。

17日(月)
午後から雨が降る冴えない一日。

針葉樹分類テストは激勉の甲斐あってマズマズの出来。

夜は毎週月曜日にあるKEW相互勉強会にて、約100人の聴衆を前に日本の植木屋について地下足袋、手拭いなどの植木屋スタイルで説明をする。

このパフォーマンス、バカウケで来週も別内容でやることとなる。

18日(火)
夜は明日に控えたクラス・ミーティング(クラスでの話し合いを一年生用の宿舎で皆が集まり話合うもので、隔週毎。毎回シェフが選出されミーティング前に腹ごしらえをするというもの)に備え、日本のカレーを作る。

ハウス・バーモンドカレーを鍋に投入する際に思わず西城ヒデキ風に「リンゴとハチミツとろーり溶けてる・・・」と歌ってしまう。

自分の作ったカレーは明日用で、その晩はクラスメート、ローリー君の作った豚肉のハチミツとマスタード和えをご馳走になる。

19日(水)
再来週の分別テストの御題は「竹」。

セクションの責任者の説明で竹を見て回るが、どれも似ていて気が狂いそうになる。

夜のクラス・ミーティングでは、カレーはなかなか好評であった。

ミーティング後、韓国人のジューンにバリカンで床屋をしてもらいサッパリ。

彼女は僕の専属ヘアードレッサーで、ほぼ2週間に一度の頻度で面倒を見てくれる有難い奇特なやつ。

因みにバリカンは僕の「マイ・バリカン」。

深夜、大家夫妻が約2週間のフランス滞在から戻り、「タテバヤシ2週間天下」が終了する。

20日(木)
クラスメートのドイツ人、イリーナのお姉さんが約1週間遊びに来て、食事を作るから食べに来て、というので他のクラスメート共々ご馳走にあずかる。

ニシンのマリネ、玉ねぎ、リンゴ、きゅうりのピックルスなどをヨーグルトで和えたものをジャガイモというドイツ料理はなかなかユニーク。

ニシンの生っぽい食感がまたしても望郷心をくすぐる。

21日(金)
毎週金曜日は三々五々パブに集うことになっており、普段は1~2時間でお開きになるのだが、どういう訳かこの日は皆のノリが良くついつい深酒をしてしまう。

22日(土)
ヨークの学校のガーデンデザインの先生がKEWで開かれるセミナーに来るので会おうではないの、となる。

待ち合わせは朝の8時半。

その足で先生を連れ、一年生用の宿舎の居間でラグビーワールドカップ決勝を観戦。

先生は当初、「前半を見たらセミナーに行かなくては」なんていっていたものの、前半が終わると「これを見ずしてどうする?!」と一旦、受付を済ませ再び戻ってきて最後まで観戦する。

イングランドの勝利に皆大興奮。

生はセミナーの参加費105ポンドを払い、「セミナーの目玉は午後だからいいのだ」と言って出掛ける。

帰宅し、夜のインターナショナル・パーティーに備えちらし寿司を作る。

金糸タマゴ、スモークサーモンで仕上げをする。

金糸タマゴはル・クーセットのフライパンで薄くタマゴを焼いて、細く切り、我ながら素晴らしい出来。

ホントにこれで縫い物ができるのでは?と。

そのインターナショナルパーティーはドイツ、オランダ、スペイン、イギリス、インドそして日本と様々で、ドイツ人、オランダ人は4~5カ国語を当たり前のように話すので、勉強しなければっ!!とまたしても単細胞が働く。

24日(日)
昨日からの雨。

珍しくまとまって降っている。

9時から先週の御宅の庭の手入れの予定ではあったが、この悪天候でキャンセルする。

お昼からは、妹の友人の弟(まだ会ったことも無い)というお医者さんが、この秋から東京からロンドンに引っ越してきたというので、会って食事でもして、ついでにキューガーデンを案内することに。

生憎の雨なのでどうするかは先方次第。

夜は、明日の植木屋講演第2弾の準備と、竹の勉強の予定。

そんな訳で、日は短くなり、気温も下がってきて、冬もすぐそこです。

では、また。