どうして「スバラシキ英国園芸ノススメ」なのか

ちょっと読んで 「あんまり面白くないなぁ」 と思った方。
騙されたと思ってしばしお付き合い下さい。

7年間の英国留学中にしたためたメールは300を越えました。
そしてこれが 「尻上がり的」 に面白くなっていくのです。

当初の初々しい苦学生の姿から、徐々に英国に馴染んでいく様子は100%ノンフィクションのリアルストーリー。

「スバラシキ英国園芸ノススメ」の旅はまだ始まったばかりです。

2012年4月24日火曜日

2001年06月11日 「寒いです」



6月だってのにどうなっているんでしょうか。

お天気オタクのジョンが先週の木曜日に嬉しそうな顔をして「昨日の夜の最低気温が何度だったか当ててごらん。」と言ってきましたが、正解はナント!マイナス1.1℃でした。

なにも6月に氷点下はないだろうと思うのですが、それが現実ですし実際に寒いです。

そんな訳で天気はサッパリなのですが、それでも植物たちは夏本番に向けて日々成長しています。
花の盛りが一週間程度でめまぐるしく入れ替わるので週ごとに景色が違って見えます。

ここ2週間は外でひたすら植栽を続けて行っていました。

冬から早春まで温室で育ててきた苗を外にだしてやるのですが、簡単にいえば花壇の花を季節に合わせて植え替えるということです。
広い植物園の花壇から花壇へと次から次へと植えて2週間でざっと5000株以上は一人で植えたと思います。


植栽のようにかがんでする仕事を長時間行うと問題なのは腰です。

もともと腰痛持ちだったので以前の僕であれば2週間も朝から晩までかがみ仕事をしていたら数日間は寝込んでいたと思うのですが、最近は強くなってきたのでしょうか。

腰にちょっと疲れを感じるものの寝込むほどの痛みはありません。
あたかも田植機のように黙々と植えまくりました。

36になってもまだ進化し続けているゾォ!と太陽に向かって叫びたい気持ちです。

アパートの隣室のビル君は一週間休暇をとって地中海のマヨルカ島に行っていたようですが、そこで食中毒にあったのか原因不明の腹痛で帰ってきました。

本当に具合が悪そうでしたのでヨーグルト、くだもの、薬などを差し入れてあげました。

今日はいくらか回復したようでしたが、ここ数日間まともなものを食べていないと言うのでお腹にやさしい食べ物はなにかと考えてトリ雑炊を作ってあげました。
消化がよく、栄養があって、身体も暖まると3拍子揃ってはいましたが、果たしてそんなものが英国人の舌にあうのかは全くの未知数。

とりあえず「ジャパニーズリゾットね」といって差し出すと「ベリーグッド」と言ってフーフーしながら完食していました。

昨年の夏にヨークの学校で腰痛のために一人で全く身動きがとれず3日間飲まず食わずで心細かったところに、運よく発見され救出されたことがあるのですが、そのときに差し入れてもらったサンドイッチと果物がどれだけ有難かったことか。

今回は相手が違うもののイギリスへの恩返しといった気持ちでビル君に接していました。




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