6月も終了目前。
学校もつつがなく終了し(最終結果はまだきいていませんが)、これまで鎖につながれた犬が解き離れたかのように、6泊7日でスコットランドに遊びに行っていました。
これまでの最北到達地点は「インバネス」まででしたが、今回は最北端へ。
DURNESSという西からJOHN O'GROAT’Sという東までをメインに道中気ままに寄り道する、というもの。
前半2日は気温も上がらず、霧雨が降り続くサエない天気でしたが、その後はまさに幸運としかいいようのない好天に恵まれ、この北の地をタンノーしたのでした。
一番の出費は何と言ってもガソリンで、普段でもバカ高い(リッター、約147円)のに辺境だけあってリッター約168円もします。
しかしこれはいかんともしがたく諦め、宿代を削りました。
とはいっても、これはこれで楽しく、なんら苦にならず安上がりでOKなのですが。
負け惜しみではなく。
6泊の内4泊はキャンプ場でテント生活、2泊はテントでの寝方のコツがつかめなかったのと長時間の運転で腰が痛くなったのでホステルにといった具合で6泊しめてのお値段がザッと6600円。
現在ではテントでの快適睡眠術を体得しましたので全行程テントOK、となると一泊あたり600~1000円でどこでも行けるということです。
これは有り難い。
スコットランドのこの北の地方はいわゆるハイランド地方と言われるところで緩やかな山を想像していたのですが、それはもちろんのこと海岸には所々に白砂の「一体ここは何処??」という素晴らしいビーチが点在し、人影もまばらで一日中何もせず、ビールを飲みつつ、新聞や本を読んだりしてゴロゴロ過ごしたりしておりました。
コレがしたかったんだよ、と独り頷きつつ平和なひとときでした。
中でもDURNESSという村は海岸が平和でキレイで気に入り、3日間滞在しました。
歩いて5キロほどの岬まで行くと紺碧の海が広がり、その岸壁には海鳥の巣が沢山あり、バードウオッチングを楽しめます。
ここには「英国本島最北部」というゴルフ場があり、夕方17:00からは割引料金なので17:00から21:40頃まで独りでバッグを担いで1.8ラウンドしました。
気取らず気さくなゴルフ場で、「正直箱」に名前を書いた封筒にプレー料金10ポンドを入れてあとは好きなだけ回るというもので、コースは最上級とは言い難いながらも景色もよく、十分楽しめました。
この辺は北緯59度(推定)、日没は22:30ながらその後24時を過ぎても薄ら明るく、そのまま4時頃には日が昇るといった具合で「準白夜」を体験しました。
特にテントで風が強いながらも晴れた日は風の音で夜中に起きてテントの外を覗くと夜中なのに明るいという、「ハテ、飲みすぎたかしらん」と不安になることもシバシバ。
旅ではニュージーランド、オーストラリア、南アフリカなどから来たという人と話す機会がありましたが、皆様お国言葉(お国訛り)で時々何を言っているのかサッパリ分からなくなります。
同じ英語でもこんなに違うとはオドロキです。
英語目的で海外留学したいと考える場合は行き先の選定がとても大切な気がしました。
見かける外国のナンバープレートは例外なく「ドイツ」「オランダ」の2カ国で、普段良く見かけるフランス、イタリア、スペインのナンバーは皆無だったのも印象的でした。
南ヨーロッパの人にはやはりここは遠すぎるのでしょう。
一週間はアッという間に過ぎそうで、「そろそろ帰るか」とヨークを目指しつつ、有名庭園があれば立ち寄り、ウイスキーの蒸留場があれば見学し、美味しそうなフィッシュアンドチップス屋があれば食し、としている中で、スコットランドの東海岸を走っているとゴルフ場の看板を見つけ、値段が折り合えばと思いズカズカとキャ
ディーマスターのところに押しかけ聞きました。
それはおばさんで、「ここはヴィジターOKなの?」と聞くと「ええ、でもハンディキャップの提示をお願いしています」と言います。
「なんか敷居高そー」と少々おじけつつも、会話が途切れてはイカンと思い「ってことはハンディを証明しないと回れないんだ」というと「オフコース」と一言。
なんか高慢な態度にムッとし、また来ますとそこを離れました。
後になって、さる観光案内所で「スコットランド・ベスト20ゴルフ場」という本を立ち読みしたら、ナント「第3位」。
1位はセントアンドリュース、2位が昨年のTHE OPEN開催地ミューフィールドですから、立ち読みしつつ赤面しましたね。
様子を聞くだけとは言いつつも短パン、サンダルでキャディマスターのところに押しかけた訳ですから。
「無知とは恐るべし」と。
因みにそれでも1ラウンドが70ポンドらしいですから、日本のゴルフ場に比べればなんてことはないですネ。
更に因みに「値段が折り合えば」と僕が言ったのは「10ポンド前後」を指しており、遥かに及びませんが。
そんな訳で6泊7日でトータル2500キロを走破し、昨晩無事に帰ってまいりました。
このテントを使った安上がり英国を見て回る旅は季節が良く、学校も終わり時間が自由な今が「旬」ですので、これに留まることなく来週は出来れば「湖水地方」に繰り出すか、と思案中です。
そんな夏休みの幕開けです。
結局大家との交渉が成立し、ここヨークには7月末まで滞在することになりました。
荷造りも徐々に始めねばなりません。
解き放たれた犬のように遊び始めた一方で、冷凍庫を点検したところ、冷凍保存した「ご飯」「カレー」「マーボー豆腐」「野菜」「ひき肉」などがゴソゴソと出てきて、これを配分よろしく7月末までに処分していかないとなりません。
食費が浮いて助かりますが、なにやら「骨を埋めて大満足し、あとでそれをサッパリ忘れてしまった犬」のような気分です。
それでは、また。
添付の写真は
1.DURNESSの海
2.準白夜、24:30
3.我が寝床
デス。
7年間にわたる英国園芸留学がどのようなものだったのか。ブログもなかったあの頃。親しい友人あてに送っていたメールには生々しい当時の様子が記してありました。100%ノンフィクションのちょっと笑えて、ちょっと泣けるスバラシキ英国園芸ノススメ。 通常のブログとは異なり、当時の日付に基づいてありのまま公開しています。 リアルな英国園芸・英国生活の姿が浮き彫りになっている貴重な記録を今アナタにも。
どうして「スバラシキ英国園芸ノススメ」なのか
ちょっと読んで 「あんまり面白くないなぁ」 と思った方。
騙されたと思ってしばしお付き合い下さい。
7年間の英国留学中にしたためたメールは300を越えました。
そしてこれが 「尻上がり的」 に面白くなっていくのです。
当初の初々しい苦学生の姿から、徐々に英国に馴染んでいく様子は100%ノンフィクションのリアルストーリー。
「スバラシキ英国園芸ノススメ」の旅はまだ始まったばかりです。
騙されたと思ってしばしお付き合い下さい。
7年間の英国留学中にしたためたメールは300を越えました。
そしてこれが 「尻上がり的」 に面白くなっていくのです。
当初の初々しい苦学生の姿から、徐々に英国に馴染んでいく様子は100%ノンフィクションのリアルストーリー。
「スバラシキ英国園芸ノススメ」の旅はまだ始まったばかりです。
2013年12月31日火曜日
2013年12月15日日曜日
2003年06月12日 「試験終了」
昨日最後の試験が終わりました。
後は来週月曜日に締め切りのレポートが一本、そして同じく月曜日に卒論(提出済)の口頭試験があり、それでめでたく終了となります。
かれこれ一ヶ月半、折角天気が良くなって遊びまわるのには良い季節になったというのに外出もせず、南向きの我が部屋は日差しが強いためカーテンを閉めきって自室に篭っておりました。
まだレポートが残っているとはいえ、気持ち的にはもはや「勝利」の域に達しており、昨日は「やっと終わった」という安堵と「よくやった」という自賛の意味をこめて一人でパブに繰り出し祝杯をあげました。
特に卒論が仕上がり、提出用に印刷、製本し、仕上がった時には内容はさておき、なんともいえない達成感がありました。
「英国における日本庭園の実際」について論じてあり、最近の英国での日本庭園ブーム(日本でのイングリッシュガーデン・ブームに似てます)を実際に英国内の10の庭園を回り、デザイン、植栽、景物の3点で比較、検証し、最終的にインタビュー、アンケートでそれを裏付けるという内容で、いわば比較文化論です。
今思えば大学時代の卒論はどっかの本を適当にツギハギ写してオシマイでしたので、今回生まれて初めて真摯に論文に取り組んだということになります。
よくやったっ。
締め切り間際は「ホントに間に合うのかっ??」とハラハラものでしたが、なんとか提出した直後、例のキューガーデンから「カリキュラム案内」が届き、それによると最終学年では「卒論」があるのを発見。
「またやんの?!」とかなりゲッソリし、ブルーな気分になったものです。
自分のことは自分が良く知っている自分が思うに、「そういやオマエ勉強嫌いだったじゃん」ということで、言い換えれば「そういえばオマエ賢くなかったじゃん」となりましょうか。
確かにこの一ヵ月半かなりストイックに打ち込んだものの、内心は「これって時間の掛け過ぎじゃない?」という疑問がどうにも払拭できずイライラしておりました。
そんなに難しいことをやっている訳じゃあないんだからもっとテキパキやって試験中だろうが生活に余裕を持たせてエンジョイしないとと思う一方、締め切りには何とか間に合うもののなかなか進捗しない現実に「オレってやはり頭悪いんだ・・・」とがっかりです。
加えて、これを言っちゃオシマイという気もしないでもないですが、「この英語の野郎、おれは日本人なんだよ」という英語を使うことに対するストレスです。
例えば卒論で頭の中に「素晴らしい構想」「うまい表現」が浮かんだとして、実際パソコンに向かうと突如小学生になってしまう訳です。
書いていながら「コレってかなり稚拙な表現だろうなぁ」と思いながら何ともならないのは相当歯痒いです。
そんな訳で生来の「勉強嫌い」に「英語力不足」が加わり、最近は「早く全部終わらないものか」と祈る日々でした。
20日には学校が終わり、30日の家の契約が終わるのに伴い引越しの準備を始めなくてはなりません。どこに引っ越すのか決めてもいないのに。
折角試験も終わり、良い季節になったのだから、もう少しゆっくりしてヨークを基点に英国北部を見て回りたいと思い、現在大家に契約を一ヶ月伸ばせないか交渉中です。
うまくいけば車にテントと寝袋を乗せ気ままにスコットランドの最果てまで行っ
てみようと計画しています。
あとは様々なイベントが盛り沢山で、「全英オープンゴルフ」「ケンブリッジ・フォークフェスティバル」あたりがメインですが、隠れたラグビーのワールドカップ「U-21ラグビー・ワールドカップ」が来週から始まるので、日本VSイングランドあたりを見に行くか、などと思っています。
因みにこれは21歳以下の代表チームのワールドカップで全然盛り上がっていませんが。
そんなところです。
最後のレポート、つまづかないように早めに仕上げ残りのヨーク生活を謳歌したいものです。
それでは、また。
2013年11月26日火曜日
2003年05月30日 「学割」
卒論も一応下書きは完成し、手直しの段階でなんとかなりそうでホッとしています。
あとは試験とレポートをこなせば「お休み」ということで、「やったるぜ!」と燃えております。
そんな最中でメール書いてる場合じゃあないだろう、という感じもしないでもないのですが、気晴らしも含め一席。
今日バカ高い授業料を払いました。
って、今まで払わずにいたのかっ!?と驚かれそうですが、昨年来、円⇔英ポンドの「為替状況」があまりにも悪く、もうちょっと待ってくんない?と会計課に交渉し最終期限が5月末だったのです。
「このままバックレちゃおうか・・・」と何度思ったことか。
為替は結局好転せず、現在英国に持ちあわせているものをかき集めて払いました。
今後の生活がヒヤヒヤもんですが。
そんな中、自虐的笑いを思い付き、「これは面白いっ」と思わず自らの膝を打ったのでお知らしようと思います。
面白くなくてもそれは個人の感覚の違いってことで。
*************************
今日、授業料をいよいよ支払うべく小切手帳を握りしめて学校の会計課に赴きました。
担当のおばさんは、「やっと来たか」という表情で残金を教えてくれました。
「フムフム」と小切手に金額を書き込みながらおばさんに聞きました。
「コレって学割は無いんでしょうかね?」・・・・・・。
*************************
どうです??
コレ自分ではかなり良いトコついるなぁーと思っていて、一人でクスッと笑っちゃったんですけど。
ダメですか?
それでは試験が終わりましたらまたお目に掛かりましょう。
2013年11月1日金曜日
2003年05月08日 「皐月」
5月。
日本ではゴールデンなウィークが終了し、当地英国ではイースターが終了し、休み気分は過去の話。
最近どうしていたかと申しますと、4月20日~25日までは例のジョンと二人でスペインはマドリッドとグラナダに遊びに行っていました。
マドリッドは極論すれば「どうでもよかった」のですが、グラナダには死ぬまでに一度は行っておきたいという夢の目的地でしたので、相当力の入った旅となりました。
何故グラナダかと申しますれば、そこには「アルハンブラ宮殿」があるからです。
思えば庭に興味を持ち出した当初より、スペインの「アルハンブラ宮殿」、オランダの「キューケンホフ公園」、フランスの「モネの庭」の3つはどうしても見たいとかねがね思い続けておりました。
この件については、追って詳しくお知らせしたいと思いますが、正直申し上げまして「感動」いたしました。
とにかく「スゲー」の連続で、ホンモノの凄さをイヤって程見せつけられた思いです。
ジョンも相変わらず色んなカタチで笑いを提供してくれ、楽しい5日間でした。
とはいってもズッと一緒に過ごしていると、そりゃカチンとくることも多々ありますが、そこは彼のお人柄って奴でしょうか、不思議な男です。
この件につきましても、これはお知らせしたら面白いのでは、というアイディアが尽きないので追ってお知らせすることとします。
何故、「追って」なのか。
それは、学業がいよいよ佳境を迎え、本格的にアップアップの状態に近づいてきたからです。
あと一ヶ月、これが正念場です。
卒論、試験、レポートと全ての課目において時期が重なるために、売れっ子漫画家の如くの忙しさとなる模様です。
そんな皐月模様を徒然なるままにお知らせすると。
例の隣村のおばあさんの庭の手入れに今日いってきました。
もし再度過少払いであった場合は「今日こそ理由を聞いてやる!!」と意気込み満々で、これまでの記録をメモにして、理論的に交渉すべく準備して乗り込みました。
今日は16:00から18:30まで。主に「芝刈り」を中心にし、支払いは正確には17.50ポンドのところ15ポンドでした。
でも、天気の良い中、気分良く働いたことと、途中紅茶をご馳走になったり、手を休めておばあさんの話相手になった部分があったので、「まあ、いいか」と。
とくに紅茶と一緒にチョコレートケーキが出たのですが、実は作業中に空腹というか血糖値がガクーンと下がったような気がして、さっぱりパワーが出ず困っていたところのケーキでしたので、値千金、「今日は許すっ!」となった訳です。
懺悔(ざんげ)としては、芝刈り機でどうやらカエルを轢いてしまったということ。
なにやら芝の陰にツヤツヤと光る物体が見えたのですが、それはカエルが悶絶していたところだったようです。
ゴメンねカエル君よ。
今日16:00から作業を開始したように、最近はイギリスとしてのベストシーズンに突入中であると言えます。
16時ではまだまだ日が高く、日没は20:30過ぎです。
しかし、ままならぬ天気は相変わらずで、この前卒論の為にスカーボロという東海岸にある「ナンチャッテ日本庭園」を見に行っていたのですが、「ウオー、こりゃあ天気も良くて、サッサと仕事を切り上げて、海岸でノンビリしちゃおう」と思っていたら、ささーっと雲が広がり激しい雨が。
木陰で雨宿りしつつ、にわか雨と分かっていながら、かなりの降りだったので、意を決して車まで約400メートルをダッシュしました。
ここで衝撃的な出来事が。
「進まない」のです。
多少登り坂だったことを割り引いても、気持ちの割に全然「遅い」のです。
気分的にはたったったーって機敏に車に向かって一直線なのですが、実際はばたばた、ぜーぜーっといった具合で「あらら、ナニこれは?ゼンゼン進んでないよー」と車内に避難をしてフト我にかえって大ショックでした。
年をとったってことでしょうか。
オレはまだまだイケる、なーんて思っていたのは錯覚だったのでしょうか。
その後、とてもブルーな気分で海岸などに寄る気も失せ帰ってきてしまったのでした。
そんな訳で5月。
学校生活は6月20日まで。
ヨークでの生活は6月30日まで。
楽しく乗り切りたいものです。
2013年10月25日金曜日
2003年04月13日 「守銭奴」
今日、土曜日は例の隣村のおばあさんの庭の手入れの日です。
天気も良く、気分良く出掛け、いつもの如く芝刈り、植物の植え替え、切り戻しなど手入れ仕事をしました。
ミセス・テイラーというそのおばあさんは、「あなたの率直な意見、アイディアが聞きたい」というので、「もう少し冬に楽しめる植物を植えたらどうでしょう」などとアドバイス染みたことも話したりしました。
自分の仕事は正直に「手抜きなしの誠実仕事」と自負しています。
朝の9時半から始めて終わったのは13時近く。
最後におばあさんが、「ハイ、じゃあこれは今日の分。それとイースターが近いから、これチョコレートね」と手渡してくれましたが、そこには「TWIX」というこちらでは何処にでもあるチョコ菓子と「14ポンド」。
初日の話し合いでは「時給7ポンド」だったはず。
初めて話し合いに伺った日は約一時間半を費やし、「それじゃあ、来週からね」と言って報酬ゼロ。
「イヤ、これは世間で言うところの見積もり無料って奴だな」と納得しました。
その後これまで2回行ったときもどうも「30分切り捨て」みたいなカンジで、手取りが理不尽に少ないのです。
まあ、短時間ながら紅茶を出してくれたり、犬と遊んだりするからかな、と何とか納得しておりました。
しかし、今日はどうしたって3時間半マジメに汗を流し、ハイと14ポンドを手渡されてもね・・・・。
最低でも20ポンド、正確には24.50ポンドでは?と疑問に感じつつも、気の弱さなのか、「どうして14ポンドなんですか?」と今日も聞けませんでした。
でも、次回は絶対聞こう、もし少なかったら。
なんか、「お金の話ってどうもイヤだな」と思ってしまうのです。
そんな話をイギリス人の友人に話したら「言わなきゃダメよ」と諌められてしまいました。
気分良くやりたいじゃあないですか、お互いにね。
2013年10月21日月曜日
2003年04月11日 「サクラサク」
これは自分にとって大いなる課題でした。
いつまでも学生身分ではおれず、帰国して庭に関する仕事を起こすことを考えてはいるものの、まだもう少し今学んでいることを揺るぎないものとすべく英国に留まりたいと考えていました。
王立植物園キュー・ガーデンをご存知でしょうか。
ロンドン郊外にある世界最大の植物園です。
ここに「キュー・ディプロマ」という園芸に関して、世界最高峰の園芸資格があります。
毎年12~3人を受け入れ、3年のコースで、1年12ヶ月の内、3ヶ月は教室での授業、残る9ヶ月は植物園内の各部署を回りながら実技を学ぶというもので、日本では認知度は低いものの、英国はもとより欧州各国、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどでは、垂涎の的でそれらの国では引く手数多の最強の資格で
す。
2001年の夏にケンブリッジからキューに派遣されて過ごした一週間の中で、ここに入れれば凄いなぁと漠然と思っていましたが、今回今後の身の振り方をつらつらと考えるに「これしかない」という決断に至り、昨年暮れに応募し、今年1月に書類選考に受かり、3月に試験と面接を受けた結果、本日合格通知の電話を貰いました。
正直言って非常に嬉しいです。
受話器を握る手は震え、電話を切った後は思わず雄叫びをあげてしまいました。
世界最高水準の園芸教育が受けれるのはいうには及ばず、ここでのヒューマン・ネットワークが今後の自分の財産になると思います。
実は園芸を取り巻く世界はとても小さく、主だったところは皆大なり小なり係わりを持っており、その係わりの中心のひとつが「キュー」なのです。
自分の中には、ある野望があり、この野望を達成するためにはこのネットワークが何にもまして必要となります。
そんな訳で、更にあと3年。コース修了時には41歳です・・・。
しかし、万事うまくいっているかというと、実はこのコース有り難いことに少々の給料が貰えるだけに、学生ビザではなく労働ビザの申請が必要で、このビザ次第です。
いうまでもなく労働ビザはかなり認可が厳しく、今は楽観は許せません。
そのときは、また別の人生を歩むべしと今は気楽に考えることにしています。
そんな訳で今日はこれから一人で祝杯をあげ喜びをかみしめる予定です。
取り急ぎご報告まで。
2013年9月28日土曜日
2003年04月08日 「4月」
さて、先週よりサマータイムに突入し時計を一時間進めた関係で日没が19:30過ぎ、とイッキにサマーになってしまいました。
とはいっても夜の最低気温はいまだにマイナス2度とかいっていますので、まだまだ油断は出来ません。
どういう訳かさわやかな好天が続いていて、こうなると俄然洗濯に力が入ります。
この際考えつくもの全て洗濯しまくって、外の洗濯ロープに午前中に乾せば夕方には「シャキーンッ!!」と仕上がっているという気分の良さ。
「おおっ、乾く、乾くぞぉっ、洗濯物ぐゎぁぁ!!」と誰かれとなく報告したくなります。
一方学校は今週から3週間のイースター休暇に突入しました。
旅行も計画していますが、前半は卒論も含め「勉学に勤しむ」こととしております。
そんな中、土、日、月と2泊3日でケンブリッジからジョンが泊りがけで遊びにきました。
彼の目的は今が最盛の「スイセン」をビデオに収めること。
ヨークという中世の趣を残す街は周囲を城壁が覆い、その城壁の斜面一面にスイセンが咲き乱れ、これはナカナカ圧巻なのですが、これを狙って彼は来ました。
予備の充電池をポケットに忍ばせ、スイセンから始まり、ヨーク大聖堂、鉄道博物館などの観光地を一通り制覇し楽しんでいったと思います。
日曜日の夜は当アパートの同居人「デイブ君」を混ぜて天ぷら(かき揚げ)を作り天丼を振る舞い、大好評。
自分も一人分だけ天ぷらを揚げるのは面倒なので滅多にしな
いのですが、久し振りに懐かしい味に触れ、大満足でした。
ジョンの床屋もしました。
彼は床屋は年に1~2回程度しか行かない主義なのですが、ヨーク駅で再会した時にはあまりのボウボウ振りに思わずこっちがひいてしまう程。
軽い気持ちで「オレが切ってやるよ」と言ったら、「ホントか?それは助かる、是非頼む」といわれ、風呂場に新聞紙を敷き詰め床屋の開催となりました。
まずは前髪を恐る恐る切ってみると、「横一文字」に揃ってしまい、「ウーン、コレは何か違うカンジ、まずいカンジ」と迷いつつも、徐々に気持ちが大胆になってきたことと、ハサミとクシの使い方のコツを掴んできたことにより、自分でも惚れ惚れする仕上がりに。
新たな自分の才能を発見しました。
ジョンもその後何度も鏡を覗き込んでは「ウーン、良いねぇ」とご満悦。
月曜日の朝食に「ホットケーキ」を作ってあげたときのこと。
普段、ちびちびと使っているメープルシロップをダバダバダバーっと景気良く振りかけているのを見て、ちょっとカチンときたのは事実。
結局、ボトルに半分以上あったハズのシロップはこの朝全てなくなってしまいました。フクザツな気分で皿を洗いつつ、「シロップは掛ける為にある」と唱え、気分を切り替えたのでした。
ジョンとヨーク大聖堂の展望台に登ると、あたりには高い建物がない為に天気次第でかなりの眺望が望めます。
吹き上げてくる冷たい風に吹かれながら、茶色のレンガの街並みや鮮やかな緑の芝などを見下ろしていると、「ヨーロッパみたい・・・」などとバカな思いが込み上げてきました。
ここはイギリス、立派なヨーロッパで、自分も旅行で訪れたときにはこういう感動があったハズなのに、普段これが当たり前だと思って暮らしていると、徐々にこういった感動が薄れてきていることに気が付いた次第です。
そう意味では、そろそろこういう生活も潮時なのかなと思ってしまいます。
ありきたりな言葉ではありますが、「初心」大切にしたいものです。
取り留めなくだらだらとなりましたが、いよいよ春本番、どうぞお元気で。
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