7年間にわたる英国園芸留学がどのようなものだったのか。ブログもなかったあの頃。親しい友人あてに送っていたメールには生々しい当時の様子が記してありました。100%ノンフィクションのちょっと笑えて、ちょっと泣けるスバラシキ英国園芸ノススメ。 通常のブログとは異なり、当時の日付に基づいてありのまま公開しています。 リアルな英国園芸・英国生活の姿が浮き彫りになっている貴重な記録を今アナタにも。
どうして「スバラシキ英国園芸ノススメ」なのか
ちょっと読んで 「あんまり面白くないなぁ」 と思った方。
騙されたと思ってしばしお付き合い下さい。
7年間の英国留学中にしたためたメールは300を越えました。
そしてこれが 「尻上がり的」 に面白くなっていくのです。
当初の初々しい苦学生の姿から、徐々に英国に馴染んでいく様子は100%ノンフィクションのリアルストーリー。
「スバラシキ英国園芸ノススメ」の旅はまだ始まったばかりです。
騙されたと思ってしばしお付き合い下さい。
7年間の英国留学中にしたためたメールは300を越えました。
そしてこれが 「尻上がり的」 に面白くなっていくのです。
当初の初々しい苦学生の姿から、徐々に英国に馴染んでいく様子は100%ノンフィクションのリアルストーリー。
「スバラシキ英国園芸ノススメ」の旅はまだ始まったばかりです。
2011年8月1日月曜日
2000年07月19日 「贅沢」
学校が休みになって食堂も休業になったため最近は自炊をしています。
とはいっても鍋やフライパンを持っているわけでもなく、オーブンや電子レンジを使ったインスタントやレトルト食ばかりですが。
もっぱら1.50ポンドの冷凍ピザをオーブンで温めるか、チキンティカマサラという2ポンドのチキンカレーをレンジで温めるか、ということを交互に繰り返しているだけのことです。
たまにヨーク市内に出掛けるとあいも変わらずフィッシュアンドチップスかドネルケバブといったファストフードばかり食べています。
これらはお財布にそこそこ優しくて満腹感もあるので僕のような貧乏学生にはピッタリです。
最近は朝の1時間のランニングが日課となり、そのあと朝食としてコーンフレーク、バナナ、リンゴといったパターンか、食パンにマーガリンとマスタードをぬってハムを挟んだサンドイッチなどを作って食べています。
なにせ貧乏学生なので何をするにしても「高い」「もったいない」という気持ちが先行してしまいます。
金に糸目をつけなければそれなりに美味しいものも食べられると思うのですが、ヘンに節制するのでかえって日本でウマイもの食べていたなぁなどと感傷にひたることが多くなっています。
そんなことを言っておきながら、本日相当な贅沢をしました。
行きつけのパブに行く度に、黒板にチョークで書いてあってずっと気になっていた「ティーボーンステーキ20オンス 13.95ポンド也」をついに注文しました!
今日は昨日に続き晴れ間がのぞく夏らしい気持ちの良い陽気でしたので、芝のビアガーデンで夕陽を浴びながらビールを飲むのはグッドアイディアではないかと一人でパブに繰り出しました。
パブへ向かって歩きながら「今日は天気も良いし、気分も良いからずっと気になってたアレを食べちゃおうか」と思いつき、もうそれからは頭の中がディーボーンステーキ一色に染まりあがってしまいました。
パブに到着してバーカウンターまずはいつものビールを頼んで一口ビールを飲んでから意を決して注文してみました。
黒板を指しながら「このティーボーンステーキくれるかな」と注文した声はこころなしか上ずっていました。
焼き加減もパブへ向かう道中あれこれ考えて決めた肉汁したたるミディアムレアを指定して裏庭にあるビアガーデンの席につきました。
まだ早い時間だったためか誰もおらず、暖かな夕陽を浴びながらビールを飲んでステーキを待ったのでした。
2杯目のビールを買って席についたころについにステーキが運ばれてきました。
このパブで他の食事メニューは5~6ポンドのものがほとんどで、ましてや10ポンドを超える食べ物はこのティーボーンステーキ以外には見当たらず、その特別ぶりが知れます。
肉は20オンス(約570グラム)で付け合せの野菜もしっかりついています。
肉は予想していたよりも柔らかく大満足でございました。
ただ味付けがね・・・。
ここでもやっぱり塩、コショウ、ヴィネガー、マスタードといった調味料しか供されず、醤油があれば・・・とちょっとそこだけが悔やまれました。
ステーキとビール2杯で約17ポンド。
日本でよく行っていたトンカツ屋でロースカツ定食とビールで3000円くらいだったので、まあそれと同じ感覚なのかと思えばそれほど大袈裟に贅沢ってほど贅沢なことでもないのですが。
とはいえ外食時には5ポンドでリミッターが働くため、今回は破格の贅沢だったというわけです。
ごちそうさま。
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