どうして「スバラシキ英国園芸ノススメ」なのか

ちょっと読んで 「あんまり面白くないなぁ」 と思った方。
騙されたと思ってしばしお付き合い下さい。

7年間の英国留学中にしたためたメールは300を越えました。
そしてこれが 「尻上がり的」 に面白くなっていくのです。

当初の初々しい苦学生の姿から、徐々に英国に馴染んでいく様子は100%ノンフィクションのリアルストーリー。

「スバラシキ英国園芸ノススメ」の旅はまだ始まったばかりです。

2013年3月6日水曜日

カモ親子




御無沙汰しております。

いつの間にやら既に6月に突入しました。

今世間のもっぱらの話題は何と言っても「ワールド・カップ」でしょうか。

当地は日本との時差の関係でTV中継が午前中、もしくはお昼過ぎとなるためにパブでビールを飲みつつ仕事を気にせずに盛り上る、という環境ではないながらも、それなりの盛り上りを見せています。

今日はイングランドVSアルゼンチンの試合があり、報道によると5人に1人が仕事を休んでTV観戦したのだとか。

中継は昼12:30からで、僕は昼休みの間だけTVを見ました。

植物園でも半休をとる者が数人いて、それを見た責任者が特別に「一時間休」をとっても良いということになりました。

これは昼休みと、この一時間休をくっつけるとTV中継を全て見れるという計らいで、その一時間分はセクションのリーダーと打ち合わせた上でどこかで穴埋めれば良い、というもの。

ここぞ、という輩が続出し、午後は静かな植物園でした。

僕は昼休み中の前半にイングランドが得点した所を見て、仕事に戻りましたが、まあそんな程度で十分です。

夜にはハイライト、ダイジェストなどが目白押しなので、何も無理しなくてもと思ってしまいます。

夜7時頃のニュースで「では、現地の××レポーターを呼んでみましょう」といって元気そうにTVに移る日本に出張中のイギリス人レポーター。

しかし、こちらの夜7時は日本の午前3時ですよ。日中は取材、明け方まで本国へのTV中継に付き合って、さぞや大変だろうと同情してしまいます。

別の話題としては、恐らく日本にはあまり伝わらなかったかもしれませんが、先週末は女王陛下の即位50周年記念で世間は土~火までの4連休。

毎日、記念コンサート、イベントなどがあり、国内は大変な盛り上りでした。

特に月曜にあったバッキンガム宮殿での記念ポップコンサートでは、往年のイギリス・ポップスの大御所がゾクゾクと出てきて、特にエリック・クラプトンとクイーンのギタリスト、ブライアン・メイがギターを弾き、フィル・コリンズがドラムを叩き、ポール・マッカートニーがキーボードを弾きつつ歌うなんてのを見ると、もう言葉も出ない、シビレ具合です。

これらのイベントを見ていて思ったのは、英国王室は日本の皇室に比べ庶民に身近な印象を持ちました。

天皇即位記念コンサートがあったとして、皇居を使って、宇多田ヒカルや浜崎あゆみが歌うことはあまり現実的ではないですし。

さて、題名の「カモ親子」ですが、5月中旬頃にここそこに見かけるカモの出産(というか産卵→孵化)シーズンだったようで、あちこちで可愛らしいカモ親子を見かけるようになりました。

植物園内にも何組かの親子がいるのですが、その中の1組は人見知りもせずにエサを求めて園内を闊歩して、いわば園内のアイドルのような存在になりました。

しかし。

この親子、生まれた時は11羽の子カモがいたはずなのに11→8→6→4→3と徐々にその数が減っていき、現在はたった3羽の子カモとなってしまいました。

これが自然界のオキテというものなのでしょうか。カラス、キツネ、ネコなど天敵が多くその数が減っていくことは必然ながらも、今日も元気にエサを求めて行進する親子を見ながら、世の無常を感じずにはいられないのでした。

そんな訳で、ケンブリッジ生活も残り3ヶ月を切ってしまいました。

一抹の寂しさを禁じえない一方、やることが多くて地に足がつかない毎日です。

日本は梅雨間近で鬱陶しい天候でしょうか。

どうぞお元気で。

ではまた。

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