どうして「スバラシキ英国園芸ノススメ」なのか

ちょっと読んで 「あんまり面白くないなぁ」 と思った方。
騙されたと思ってしばしお付き合い下さい。

7年間の英国留学中にしたためたメールは300を越えました。
そしてこれが 「尻上がり的」 に面白くなっていくのです。

当初の初々しい苦学生の姿から、徐々に英国に馴染んでいく様子は100%ノンフィクションのリアルストーリー。

「スバラシキ英国園芸ノススメ」の旅はまだ始まったばかりです。

2011年4月18日月曜日

1999年9月18日 「英国到着デス」

御無沙汰しております。
さて本日9月12日ようやくこれから一年間の滞在先であるヨークに到着しました。日本を離れたのが8月20日でしたのでほぼ3週間の道草をしました。シンガポールでの日々、いとこの結婚式、プーケット小旅行、ロンドンでの友人宅滞在などすべてが有意義で時間を気にせずにゆっくりのんびり過ごせたことは良かったです。また、この数週間の間に新たな出会いがあり、改めて自分は多くの人に支えられていることを実感しました。

このメールもなんとか送信できていますが、環境が変わり要領がつかめるまではこれまでのようにマメマメしく連絡できないかもしれません。書きためて送れるときにまとめて送ろうかと思っています。


今、学校の中にある寮の自分の部屋にいます。部屋は本当にさびしいもので4畳半にベッドと作りつけの机がある程度でなーんにもありません。南側に小さな窓がついていて森の向こうにある国道から車の音がかすかに聞こえる程度でまわりには何もありません。正直なところ少々寂しいです。

シンガポールでもロンドンでも友人・知人の家に居候させてもらっていたときにはそれなりに設備も充実していて都会暮らしの快適さを享受させてもらっていましたが、こうやって薄暗い狭い部屋に一人でいるとそのギャップを感じずにはいられません。

風呂なんて当然なくて共同シャワー、共同トイレです。本来の入寮は明日からのためとても静かです。食事もついに英国式となりました。今晩はビーフ、グリーンピース、ポテト、ニンジン、ヨークシャープディングがひとつの大きな皿にのってその上からグレービーソースがかかっていました。これはこれで僕は好きなのですが昨晩お世話になった銀行員時代の友人宅で御馳走になったおにぎりの味をフト思い出し、ボクってやっぱり日本人なのね、と再認識しました。

9月13日
今日はヨーク市内に買出しに行きました。洗濯干し、洗剤、石鹸、読書灯など両手いっぱい買い込みました。仕上げに床屋に行ったのですが、出てきたのがエラくごっついお兄さんでした。太い指を器用に動かしチョキチョキやってくれるのですが、僕の頭は扱いが難しいので心配しましたが何とかなったみたいです。

9月14日
今日から学校が始まりました。午前中は入学式みないなことと、クラスに別れて担任によるチュートリアル、午後は外で各種道具の扱い方の説明がありました。日本の植木屋道具とまったく違って、国が違うとこんなに違うのかとちょっとびっくりです。
言葉は慣れるまで時間が掛かりそうです。クラスではイギリス人がほとんどで留学生は僕ひとりでした。年齢はまちまちで、寮では自分は随分年上という印象でしたがクラスでは真ん中くらいでしょうか。転職してこのコースにきたという人が結構いました。ただし類似業種からの転身が多く、金融業からという人はいませんでした。

そんな滑り出しです。とにかく1日1日を大切にして楽しんでやろうと思っています。寮には電話線がないため、先生に頼んで事務所の電話ジャックを使わせてもらっています。頻度は落ちそうですがこれまで連絡はできそうですので今後ともよろしくお願いします。

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