どうして「スバラシキ英国園芸ノススメ」なのか

ちょっと読んで 「あんまり面白くないなぁ」 と思った方。
騙されたと思ってしばしお付き合い下さい。

7年間の英国留学中にしたためたメールは300を越えました。
そしてこれが 「尻上がり的」 に面白くなっていくのです。

当初の初々しい苦学生の姿から、徐々に英国に馴染んでいく様子は100%ノンフィクションのリアルストーリー。

「スバラシキ英国園芸ノススメ」の旅はまだ始まったばかりです。

2012年11月16日金曜日

2002年04月05日 「春来る」


東京の桜は例年にない早咲きだったそうで、今ようやく春本番到来でしょうか。

こちらケンブリッジにもようやく春が来たようです。

先週末(3月31日)に時計の針を1時間進めてサマータイムに突入しました。

サマーと呼ぶにはいささか早い気もしますが、もはやウインターという気配は有難いことにありません。

それが証拠にモクレン、ヤマブキ、モモなどが咲きほこり、落葉樹は一斉に新芽をふいています。

僕も気持ちは夏に向けて短パン、ティーシャツといういでたちですが、気まぐれな天気に備えてフリースも手放せず、おっかなびっくりの春といった感じです。

さて、最近はどうして過ごしていたかというと3月の中旬に我が妹がアメリカはラスベガスで結婚式を挙げるというので、それに合わせて10日間の休暇を取って前半はラスベガス、後半は一人気ままにカルフォルニア、アリゾナ、ユタあたりの国立公園などを巡る旅をしてまいりました。


このアメリカ旅、色んなことがあって書くことがあまりに多く、「ハテ、どうしたものか」と悶々としているうちに今日になってしまいました。

本来の目的である妹の挙式は、おかげさまでつつがなく執り行われ、兄として感慨にふける一方でカジノデビューも果たしました。

後半の国立公園巡りでは、カルフォルニアで灼熱の砂漠をいったかと思えば、ユタにおいては雪がちらついたりして、改めてそのスケールの大きさにスゲー国だなぁと感心しておりました。


ケンブリッジに戻った後も週末に植物園で一般向けの公開行事があったりしてその手伝いをしたり、その次の週末も丁度週末当番に当たっていたため土日とも通常通り出勤したりして忙しく過ごして、気が付けばもう4月といった具合です。

時差と片道24時間におよぶ長旅の疲れが癒えたのか癒えないのか良く分からないまま日々は過ぎていきます。

ラスベガスから植物園に戻ったその日に試験があったのですが、何も準備できず参加だけしたのですが、やはり結果は思わしくなく「採点外」ということで返ってきてしまいました。

試験の結果は毎度掲示板に張り出されるのですが
Masaya Tatebayashi     Jet-lagged
となっており、「ウマイこと言う!」などと変に感心してしまいました。

そしてこういうことは重なるときは重なるもので、この週末にはオランダはアムステルダムに2泊3日の一人旅に出掛けます。

「アムステルダムに行くのだ」と言うと「大麻でも吸いに行くんでしょ」とか「飾り窓をのぞきに行くんでしょ」などと冷やかされるのですが、いえいえオランダですものチューリップを見に行くのですよ。

オランダのキューケンホフ公園というのがチューリップではとくに有名でヨーロッパにいる間に一度は見にいきたいと思っていたところ、丁度手頃な格安航空券を見つけたので行くことにしました。

ラスベガスでは結婚式という「オメデタ気分」で自制心を失ってつい分不相応なホテルに泊まってしまいましたが、このアムステルダムではユースホステルのタコ部屋に泊まります。

さらに飛行機の手配をした後に知ったのですが、丁度この週末から10年に一度といわれるオランダの大花博覧会「フロリアード2002」というものが開催されるらしく、これもシッカリ見て勉強してこようという意気込みでおります。

そんな訳で花のつぼみもほころび、庭もにわかに活気付いて忙しくなってきました。

一年で今が一番良い季節かもしれません。

どうぞ春爛漫楽しい毎日をお過ごしください。